これから「自炊を始めたい」「料理を勉強したい」という方は、
何から手をつければ良いかわからないと多います。
そんな方の為に今回はどんな料理の基本となる「塩」の効果ついて書いていきます。
「塩梅』という言葉があると思います。
これは昔に塩の匙加減を表した言葉となっており、
今ではバランスが取れた程よい状態を指しています。
徳川家康時代の塩にまつわる話ですが、
塩は加減によってこの世で一番美味いもので不味いものでもあると言われていたようです。
味付けの決め手にもなる調味料ということで、
これから料理を始める人にとってはおさえておきたい内容になると思います。
料理経験者も実は知らなかった効果もあると思いますので、
復習も兼ねて是非最後までみていって下さいね!
1.塩の効果
①塩味をつけ、素材の味を引き出す。
塩味をつけること。これはみなさんわかりますね。
塩には、食べ物の持つ素材の持つ旨さを引き立たせてくれる効果があります。
効果としては、2つ。
対比効果(甘味を引き立たせる/旨味を引き立たせる)と抑制効果(苦味、酸味を抑える)があります。
対比効果でわかりやすいのが、塩をかけて食べるスイカです。
甘いスイカと対比になる塩辛さを加えることで、
元の甘味を強く感じることができます。
また出汁を取る際には、塩を入れてあげると旨味が強調されます。
一方、抑制効果は酸味や苦味を抑制する効果になりますが、
少量でも入れてあげるとまろやかになり本来の味が引き立ちます。
例えば、苦味の強いゴーヤや酸っぱさが癖になる酢の物など入れてあげると良いでしょう。
②水分や臭みを出す
塩は浸透圧と呼ばれる方法で、水分を引き出してくれる効果があります。
例えばきゅうりなど水分の多いものに対して味を染み込ませたい時に有効です。
他にも和え物を作った際には、
時間を置くと水分でベチャベチャになっていることはありませんか。
これも軽く塩を振って出てきた水分を取ってあげると、
時間が経っても味が薄まることが軽減されます。
肉や魚の下処理も同様です。
調理前に塩を振りますが、この浸透圧を利用して余計な水分や臭みを取ってくれます。
出てきた水分は、臭みになりますのでキッチンペーパーでしっかり拭ってあげるようにしましょう。
③しっとりさせてくれる
おいおい待てよ、水分を出してくれるんじゃなかったの?
とツッコミが起きそうですが、しっとりさせてくれる効果があります。
よく肉や魚の下処理に使われることがあると思います。
塩を振ることで食材が持つタンパク質を分解し、
水分を多く保つことでしっとり食感にすることができます。
また、タンパク質が分解されているので加熱しても縮みにくくなっています。
つまり肉や魚は、臭みを取るのとしっとり食感にするために下処理として塩を振るわけですね!
④変色を防ぐ
青い野菜を茹でる時には、塩を入れてあげると良いです。
そのまま茹でると退色し栄養成分も流れ出てしまいます。
お湯の1〜2%の塩を入れてあげると鮮やかな色になります。
また、りんごも切ったまま放置しておくとどんどん茶色くなってきてしまいますよね。。。
どうやらリンゴの持つポリフェノールが酸化して変色するそうです。
そんな時は切り口に2〜3分塩水を浸してあげると変色を抑えてくれます。
これらが効果的な理由は塩の持つ成分が空気に触れないようにコーティングされて酸化を抑えてくれているからです。
⑤保存性を高める
食べ物が傷むのは水分が原因となり菌が繁殖する為です。つまりは水分を抜いてあげることで保存性を高めることができます。前述の通り浸透圧の効果により腐敗菌を含む水分を出してくれます。
なので食べ物を長期保存する為に、塩漬けにする方法は古くから伝わります。
2.適正な1日あたりの塩分摂取量
塩の使い方がわかったところで早速使っていきたい気持ちもわかります。
が、摂取量には注意が必要です!
適正な摂取量について、男性は7.5g未満、女性は6.5g未満が適正とされています。
『厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット』
http://e-healthnet.mhlw.go.jp
わかりやすく表すと小さじ1+3〜5つまみくらいです笑
私も知った当初驚きました。意外と少ない。
ラーメンの汁なんか飲んでしまったらどうなってしまうのか。。。
ラーメン好きからしたら耳を塞ぎたくなるような話です。
ちなみに小さじ1が5gでひとつまみ(親指と人差し指)で0.5gくらいですので、
料理をする方だとわかるかも知れませんが、かなり少ないです。
そのような中で日本人の平均塩分摂取量を見ていくと、男性10.1g、女性9.3gとされています。
和食は塩分過多になりやすいです。焼き魚や味噌汁、漬物などヘルシーなイメージがある一方で、醤油や味噌などの塩分を多く含む調味料を使用します。味噌汁一杯では1.5g〜2.0g程と言われておりますので、一杯で1日の20〜30%を摂取している計算になります。。。
一般的に販売されている商品は成分表記が記載されていますので、食塩相当量を確認してみましょう!
3.まとめ
塩は適正量使えるとたくさんのメリットがありますが、
摂取しすぎると高血圧につながり脳卒中や心筋梗塞など循環器系の病気につながりかねます。
摂取量には十分気をつけて食べるようにしましょう!
また、塩にも海水塩、岩塩、湖塩など種類があります。
塩ごとに成分が味わいが異なりますので、使い分けができると食材の持つ本来の旨味を味わえます。
以前に記事でまとめてみたので、塩の使い方をマスターして料理で差をつけたいと思った方は覗いてみてください!
●塩味をつけ、素材の味を引き出す。
●水分や臭みを出す
●しっとりさせてくれる
●変色を防ぐ
●保存性を高める
それでは、また!
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