料理の基本となる塩ですが、基本こそ押さえておきたいところですよね!
実は塩って奥が深いんです。同じ塩辛さしかないと思いきや産地や原料、
採取方法による違いで風味が異なってきます。
つまり、同じ塩といっても適した料理とそうでない料理があるというわけです。
今回は塩の種類と、塩による使い分け方について書いていきたいと思います。
「塩」と一括りにするのではなく、
用途によって使い分けができればワンランク上の料理が作れると思いますし、
周りと差をつけることができます。
是非、最後まで見ていってください!
1.塩は3種類に分かれる。
スーパーで見てもたくさん種類が置いてあるもののどれも白くて違いが分からない。
でも値段が全く異なることに目をつけて調べていったところ、塩にはいくつか種類がありました。
原料基準で考えると海水塩、岩塩、湖塩の3種類に大きく分けられます。
①海水塩
文字通り海水から作られる塩になります。塩全体の生産量の約3割が海水塩と言われています。
海水を天日干しして作られる天日塩と煮詰めて作るせんごう塩と呼ばれるものがあります。
日本では雨も降ることも多いため、天日塩はほとんどなく、大半がせんごう塩になります。
また、藻塩と呼ばれる塩を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
これは海水に含まれる海藻成分を混ぜて作られた塩になります。海藻の成分も加わり、茶色い塩が出来上がります。単純に塩として使っても良いですし、うま味調味料として使うこともできます。
②岩塩
岩塩は何万年何億年と月日をかけて形成された塩になります。産地で言うとアンデス山脈やヒマラヤ山脈が有名です。かつては海であった場所から地殻変動によって、海水が山となって閉じ込められているということ。産地によって様々な色のものが存在しますが、よく目にするのはピンクソルトではないでしょうか。鉄や銅を含むため、ピンク色しているのが特徴です。普通の塩と比べ、塩辛いです。塩全体の生産量の6割を占めています。
③湖塩
湖塩は全体生産量の1割程で一番少ない。閉じ込められた海水が湖として残っているのもだ湖塩と呼ばれます。有名な産地としてはボリビアにあるウユニ塩湖、アラビア半島にある死海が有名です。
海、岩、湖と、大まかに3種類に分けられるんですね。同じ種類の塩でも育まれる環境や条件の違い、製塩方法によって、形や色、含まれる成分はさまざまに変化します。
2.塩の成分による味の違い
成分によって味が変わってくることは押さえておきたいです。
一般的に配合されてるものとして、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムが基本です。ちなみに塩化マグネシウムがにがりと呼ばれる成分になります。
成 分 | 風 味 |
---|---|
塩化ナトリウム | 塩辛さ |
塩化カルシウム | 甘味 |
塩化カリウム | 酸味 |
塩化マグネシウム | 苦味 |
基本は塩化ナトリウムで形成され、これが塩辛さを出しています。残りの塩化カルシウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム等のミネラルの配合により、旨味が感じられます。
なので、購入する際にはミネラルが豊富に含まれているものを選ぶと良いでしょう!
3.塩の風味と使い方
今回紹介した海水塩、岩塩、湖塩の3種類の風味と使い方を解説していきます。
①海水塩
海水塩は製法によって味は変わってきますが、まろやかな旨みが特徴です。
海水に含まれるミネラルが味に深みを出してくれます。
塩分濃度が低く、舌触りが良くまろやかになります。通常の海水塩は料理の味付けにも使えますし、藻塩は素材を生かした料理に使うのも良いでしょう。
一点、注意があります!
海水塩には天然塩、再製加工塩、精製塩と加工の仕方で呼び名が変わります。
精製塩は海水塩のメリットが感じられにくいです。
大量生産が可能で安価に手に入るのですが、
簡単に言うと海水から塩辛い部分(塩化ナトリウム)を抽出する方法を取っています。
その他のミネラルがほとんどないので旨味が少なく塩辛いです。
商品の裏張りを見て確認してみましょう!
天然塩は高価になりますが、見分け方は以下の二点。
【天然塩の見分け方】
- 原材料『海水のみ』
※塩化マグネシウム、炭酸マグネシウムなど入っているものがありますが、これは天然塩ではありません。
これらは後から人工的にミネラルを添加する再製加工塩と呼ばれます。 - 製造方法の工程に『イオン膜』『溶解』『立釜』が使われていない
※産地によりますが、天日干し、平釜が使われるケースが多い。
・煮物
・カルパッチョ
・サラダ
まろやかな味わいが特徴なので、
塩をメインとしたシンプルな味付けに使用すると良いでしょう。
②岩塩
岩塩は海水が結晶化し、長い年月をかけて固まったものになります。
塩分濃度が濃く、味わいも濃く感じられる塩です。
エスニック料理や肉料理と相性が良く、硫黄が含まれているものは香りを生かす調理法もあります。
・エスニック料理
・肉料理
塩味が強いのが特徴なので、
濃い味付けの中に塩の存在感を出したい時におすすめです。
③湖塩
湖塩は文字通り塩湖から取れる塩を指しており、流通量は少ない珍しい塩です。また、湖塩は塩分濃度が高くミネラル分を豊富に含む特徴があるので、まろやかな塩味がほしい場合は湖塩を使用するのが良いでしょう。
・煮込み料理
・煮物
・汁物
まろやかな塩味を出したい時におすすめ!
4.まとめ
今回は原料基準で塩の種類を説明しました。
その他に作り方による分類(精製塩、再製加工塩、天然塩)や、
粒の大きさによる分類(粗塩、パウダー状)、塩が作られる環境(どこの海域、陸地で取られたものか、そこはどのような環境なのか)によって風味が全く異なります。
知れば知るほど、塩の世界は奥が深いものだと痛感しました!
様々な種類があることを知れたと思うので、
塩を購入する際は、参考にしてみて下さい!
それでは、また!
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